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ニート彗星

ニート彗星 (C/2001 Q4) 5/7

地心距離=0.322AU ,日心距離=0.973AU

<撮影データ>
2004 05/07 19h58m〜 露出5分 Aiニッコール105mmF2.5S(F4) ニコンD70
感度ISO200 NR-OFF RAWモード ビクセンGPガイドパック赤道儀にて恒星時追尾
撮影地:山梨県みずがき林道
※トリミングをしています。

 ジェット推進研究所が行なっている地球接近天体捜索(NEATサーベイ)により2001年8月24日撮影のCCDフレーム上に発見された新彗星です。発見時の光度は17等と暗い状況でしたが、軌道計算の結果、太陽から約10AUの彼方にいることがわかり、それを考慮すると非常に明るい大型彗星であると予想され、しかも2004年5月には地球に約0.3AUまで接近し、肉眼で楽に見える明るさになって、尾の見掛け上の長さも数十度に達するものと大いに期待されました。長い間、南天に位置していたため、日本からは見えない状況が続きましたが、2004年5月初旬になってようやく観測可能な位置まで北上してきました。この画像は地球最接近から約18時間後に撮影したもので、この時の彗星はとも座にある散開星団M46,47に見掛け上接近していました。明るさは3等台中盤と肉眼光度に達しているものの、尾の長さは贔屓目に見ても2度足らずという状態で、残念ながら期待されたほどの姿にはなっていませんでした。



ニート彗星

ニート彗星 (C/2001 Q4) 5/11

地心距離=0.355AU ,日心距離=0.965AU

<撮影データ>
2004 05/11 20h44m〜 露出2分の8画像をコンポジット Aiニッコール105mmF2.5S(F2.8)
ニコンD70 感度ISO200 NR-ON RAWモード タカハシEM-200赤道儀にて恒星時追尾
撮影地:表富士五合目
※トリミングをしています。

 5月中旬近くになると薄明終了時の高度が30度ほどになって観測しやすくなり、明るさも約3等に達して肉眼でも比較的容易に確認できるようになりました。残念ながら肉眼では尾まで確認することができませんでしたが、小型双眼鏡を使えば1〜2度ほど伸びているのがわかる状況でした。この画像では細長いイオンテイルが6〜7度ほど伸びているように見えます。ダストテイルはイオンテイルよりも若干南側(下側)に伸びており、また、頭部コマ部分は南側に広がっているようで、青緑色の部分がほぼ真下に伸びています。イオンテイルの青色、ダストテイルのマゼンタ色、コマの広がりの緑色が、それぞれの方向に伸びていてカラフルなイメージになりました。



ニート彗星

ニート彗星 (C/2001 Q4) 5/11

地心距離=0.355AU ,日心距離=0.965AU

<撮影データ>
2004 05/11 20h06m〜 露出1分の16画像をコンポジット
ビクセンR200SS反射+コマコレクター(F4) ニコンD70 感度ISO800 NR-OFF RAWモード
タカハシEM-200赤道儀 D65mmガイド鏡(f1300mm)+オートガイダーVSTにて恒星追尾
撮影地:表富士五合目

 これは望遠鏡直焦点で狙った彗星頭部の画像で、コマ周辺の青緑色がとても綺麗です。核から2スジのイオンテイルが伸びていますが、眼視ではそのような構造を確認することができませんでした。背景の星の軌跡が彗星の移動スピードの速さを物語っています。



ニート彗星

ニート彗星 (C/2001 Q4) 5/14

地心距離=0.406AU ,日心距離=0.962AU

<撮影データ>
2004 05/14 21h41m〜 露出2分の8画像をコンポジット
ペンタックス100SDUF屈折(F4) ニコンD70 感度ISO800 NR-OFF RAWモード
タカハシEM-200赤道儀にて恒星時追尾 撮影地:長野県小海町
※トリミングをしています。

 近日点通過の約1日半前に撮影した画像です。赤緯+17度まで北上してきて、夜半近くまで沈まない状況になりました。地球からは少し離れたため若干暗くなりましたが、依然として肉眼光度を保ち、小型双眼鏡では2〜3度ほどの尾が確認できました。この画像では核から伸びるイオンテイルの複雑な構造の一端が確認できます。



ニート彗星

ニート彗星 (C/2001 Q4) 5/21

地心距離=0.567AU ,日心距離=0.967AU

<撮影データ>
2004 05/21 20h53m〜 露出2分の6画像をコンポジット
ペンタックス100SDUF屈折(F4) ニコンD70 感度ISO800 NR-ON RAWモード
タカハシEM-200赤道儀にて恒星時追尾 撮影地:山梨県みずがき林道
※トリミングをしています。

 近日点通過から5日後の姿です。彗星はさらに北上し、薄明終了時の高度は40度以上となりました。太陽からの距離は前回の撮影時とほとんど変わっていませんが、地球からの距離が大きくなったため光度は4等台まで低下し、尾も若干見難くなりました。写真でとらえられるイオンテイルの筋状構造も薄れ始めた感じです。



ニート彗星

ニート彗星 (C/2001 Q4) 6/4

地心距離=0.912AU ,日心距離=1.015AU

<撮影データ>
2004 06/04 21h00m〜 露出2分の5画像をコンポジット
ペンタックス100SDUF屈折(F4) ニコンD70 感度ISO800 NR-ON RAWモード
タカハシEM-200赤道儀にて恒星時追尾 撮影地:山梨県土室日川林道

 彗星は地球からさらに離れたため、視直径が小さくなりました。背景の星の流れが僅かになったことから、彗星の移動スピードも遅くなったことがわかります。光度は5等台中盤ぐらいでしたが、双眼鏡で覗くとまだ尾が見えていました。この写真では長さ2度以上の尾が確認できます。



ニート彗星

ニート彗星 (C/2001 Q4) 6/5

地心距離=0.965AU ,日心距離=1.027AU

<撮影データ>
2004 06/05 21h25m〜 露出3分の7画像をコンポジット
ビクセンR200SS反射+コマコレクター(F4) ニコンD70 感度ISO800 NR-ON RAWモード
タカハシEM-200赤道儀 D65mmガイド鏡(f1300mm)+オートガイダーVSTにて恒星追尾
撮影地:山梨県みずがき林道

 前日の撮影で使った屈折望遠鏡よりも長焦点の反射望遠鏡でとらえた彗星像です。イオンテイルの筋状構造がまだ残っているのがわかります。日心距離が1天文単位を越えて活動は終息に向かい、これ以後の増光は期待できなくなりました。この彗星は結局、5月中旬頃に記録した3等台前半が最大光度でした。