
地心距離=0.992AU ,日心距離=0.221AU
<撮影データ>
2007 01/09 17h31m〜 露出5秒の5画像をコンポジット AiAFズームニッコールED80〜200mmF2.8DN(200mm,F4)
ニコンD70改 感度ISO400 タカハシEM-200赤道儀にて恒星時追尾 撮影地:静岡県伊豆市
※トリミングをしています。
オーストラリアにあるサイディング・スプリング天文台で行なわれている天体サーベイにより、マックノート氏が2006年8月上旬に発見した新彗星です。発見直後に発表された軌道要素からすると、ありふれた小彗星の姿にしか見えないものと予想されましたが、その後の位置観測に基づいた改良軌道計算により太陽にかなり接近することが判明し、明るくなる可能性が高いと期待されました。果して2006年末には肉眼光度に達し、2007年の年明け早々には1等級、1月第2週にはマイナス等級まで光度が上昇。国内でも薄明中の超低空にしか見えないという悪条件ながら多くの観測報告や撮影画像がネット上を賑わせました。この画像は1月9日に夕焼け空の中で輝く彗星を撮影したものです。よく輝く頭部コマと右上方に薄らと伸びるダストテイルを何とかとらえることができました。
地心距離=0.841AU ,日心距離=0.172AU
<撮影データ>
2007 01/13 16h47m〜 露出1/250秒の10画像をコンポジット ペンタックス100SDUF屈折(F4)
ニコンD80 感度ISO100 タカハシEM-200赤道儀にて恒星時追尾 撮影地:静岡県伊豆市
※トリミングをしています。
その後、彗星の光度は日毎に上昇し、この日はついに金星の最大光輝時の明るさを凌ぐマイナス5等以上に達しました。これは過去70年間に限れば1965年に出現した池谷・関彗星(最大光度マイナス7等以上)に次ぐ光度であり、小型望遠鏡や双眼鏡を用いて真昼に彗星像を確認した人も数多くいたようです。この画像は日没前に撮影したもので、1/250秒という高速シャッタースピードにもかかわらず尾まで写りました。
地心距離=0.824AU ,日心距離=0.181AU
<撮影データ>
2007 01/14 15h46m〜 露出1/4000秒の10画像をコンポジット
ペンタックス100SDUF屈折+1.4×テレコンバーターTC-14BS(F5.6) ニコンD80
感度ISO100 タカハシEM-200赤道儀にて恒星時追尾 撮影地:埼玉県入間市
※トリミングをしています。
この日はもう少し日の高い時間帯における撮影に挑戦してみました。前日よりも太陽に近いところに位置していたため撮影には危険が伴いましたが、事前に調べておいた太陽離角を参考に赤道儀の目盛環を使って望遠鏡を振り、写野に入っているかどうか疑わしい状況で撮影を強行。ファインダーを全く見ずにシャッターを切ったため、さすがに写野中心からはずれてましたが、なんとか彗星像を捉えることができました。背景が明るい状況ではこの彗星の本来の姿を写しとめたとは言い難いですが、白昼に彗星を撮影できるチャンスは滅多にないので、良い記念になりました。この後は南天に移動していき、シンクロニックバンドと呼ばれる現象に伴う複数本に分かれたダストテイルをたなびかせた素晴らしい姿が南半球で観測されました。そのダストテイルは非常に長くて顕著であり、北半球でも地平から伸びたスジ状の尾の先端部分の撮影に成功する人が出るほどでした。おそらく今世紀屈指の大彗星として語り継がれていくことでしょう。